あきらめない ~ 青空の下のマウンド ~

すると、今度は気づき、びっくりした顔で私の方を見て


「あ、山内さん…おはよう」


と言うと、また元に戻ってしまった


「元気ないね。なんかあった?」


昨日はあんなに元気だったのに…


そう思いながら聞くと、永岡くんは


「別に…なんにもない」


と言った


なにもなかったようには、とてもじゃないけど見えない


聞きたい


そう思ったけど、言いたくないこともあるだろうなと思ってそれ以上聞けなくて


「そっか…」


私はそう言って永岡くんの隣に静かに座った


「・・・ランニングの途中じゃないの?」


永岡くんにそう聞かれる


「今日は休みだし、少しだけ。
・・・それに、今は永岡くんのそばにいたいなって思って」


「え?」


「え…あ!えと…その…私も座りたかったの!!たまたま!」


「あ、そうなんだ…」


「うん!そうなの!」

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