あきらめない ~ 青空の下のマウンド ~
そう言って永岡くんは私から手を離した
そんな永岡くんに今度は自分から抱きつく
「そんなこと、全然気にしないよ…。
永岡くんなら、大丈夫だから」
人肌が恋しくなるんなら抱きつかれるくらい全然平気
看病するのも、風邪移されるのも
全然平気
「今は永岡くんのそばに居たい…。帰ったって、心配で練習なんかできないよ…」
なんで私、こんなに永岡くんのそばに居たいんだろう
心配だから?
ほっとけないから?
なにか他に、もっと大きいものがある気がする
「・・・そんなこと他の男に言ったらダメだからな。絶対に勘違いされんぞ…」
「勘違い…?なにを?」
「言わせるな」
永岡くんはそう言ったあと、寝る!と言って寝てしまった
私はそっと起き上がり、
「あ、待って!お粥なにがいい?」
と永岡くんに聞く
「・・・たまご」
「じゃあたまご粥お昼に作ってくるね」
「うん…」
私はタオルをもう一度濡らして絞り、永岡くんのおでこに乗せ、部屋から出た