あきらめない ~ 青空の下のマウンド ~

「お姉ちゃん!千夏、お兄ちゃんにこれ見してあげたいです!」


ひよこのサンドイッチを手に走ってくる千夏ちゃんに


「お兄ちゃん今寝たところだから、写真とっといてあとで見てもらおうか!」


と言うと、千夏ちゃんは少し不満気に はい… と返事をした


私はそんな千夏ちゃんに笑いかけ


「何かして遊ぼっか!」


と言うと、千夏ちゃんは「おままごとします!」と言ってリビングに走って行った


おままごとなんて久しぶりにする


小学1年生のとき以来からだから、約6年ぶりのおままごと


「はい!どーぞ召し上がれー!」


「モグモグ モグモグ わぁ〜美味しい!」


「はい!デザート!」


「ありがとう モグモグ モグモグ 」


延々と続くこのやり取りが懐かしい


「そういえば、千夏ちゃんって何才?」


「4才です!」


「4才か〜」


4才のころといえば軟式の野球ボールを片手にお父さんの試合を見てたって記憶しかない


「はい!次はお野菜です!」


「いただきまーす モグモグ モグモグ」

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