あきらめない ~ 青空の下のマウンド ~
「まあそれもそうだけどさ〜」
「本当はね。青南高校野球部4番の松平 俊久選手の応援歌が好きって答えたかったんだけど、英語が分からなくって…」
「いや、それ誰も分からないから」
なっちゃんはそう言って笑った
ロッカーに英語を返して、2時間目の数学の準備をする
キーンコーンカーンコーン
「始めるぞー」
珍しくチャイムの前に来ていた先生がそう言うと、学級委員が号令をかけた
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放課後
いつもの道をなっちゃんと歩く
そして、昨日あったことを話した
すると、
「永岡くん、史花のこと好きだったりして」
と少しニヤついたような顔で言われる
「そ、それはない!」
「でも、史花は好きなんでしょう?」
「え…」
好き?
私が、永岡くんを…?
「あ、図星?」
「ち、違うよ!ただ、少し、気になるっていうか…
悲しそうな顔をさせたくないだけというか…」