時間と剣と二人
1章 旅立ちの勇者と制限
とうとう、この時が来てしまった。古の勇者が残したという、よくあるお話がついてまわる剣が抜けた、しかも、自分の番で…
この村には、祭りの行事で男が剣による選定が行われる。当然、抜けないが、選ばれた時に光ることから、選ばれるという……そして、選ばれた者は、その年は幸せになるというが、はっきり言って、その効果はあるかどうかはわからない。
そして、今は俺の番がきて、剣を上げようとした瞬間に眩い光を放ち、剣が抜けた。当然、周りは大騒動、村長もびっくりを超えた表情になっている。が、抜けたという事は、魔王軍を倒しに行かなければならない、村長が近づいてくる……
村長「お主は真の勇者じゃ!世界を救うために旅立つのじゃ!」
なんという、人任せな言葉なんだろう!単刀直入すぎるのではないのだろうか!と、今の俺は言いたかったが、村長は
村長「一人では、心細いじゃろう、わしの孫は僧侶じゃ、連れていくがよい!」
村長の孫はたしか、ティナって名前だったはず……彼女も迷惑だろうな
ティナ「回復は任せてください……」
うん、迷惑そうだ……そういえば、名前を教えてなかった…
カイン「俺はカインっていうんだ、よろしく!」
せめて、挨拶はしっかりしよう、村人Aに負けるわけにはいかない
村長「さあ、"二人で""1ヶ月以内"に世界を救うのじゃ!」
……なぜ、仲間が二人だけで、しかも、1ヶ月以内という縛りをつけられるのだろう、がやるしかないようだ
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