空芽

休み時間……





イケメン園田ｸﾝの
周りには……




、誰もいない。




さっきの自己紹介が
よほど効いたのか、
みんな視線は送るものの、
声はかけないみたいで。





園田は、というと
なんとも言えないような
ウザいような、
逃げ出したいような
表情をしてる。






「……ね、
雪野 零ってどれ？」




耳をすましていると、
俺の名前が
園田の口から聞こえた。





早速、来ます？





あえての、
聞こえてないふり。





なに、緊張してんの俺。





柄にもなく、
貧乏揺すりをしたい
衝動にかられながら、



いつ来んのかな、て。



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