鈴姫戦記 ~ふたつの悲しい恋物語~
次に起きると、もう5時間は経っていた。
ガタリ、と物音がして、ビクリと身体が反応してしまう。
ヤバ!
先生が来たのかも。
なにも言わずに来ちゃったし、勝手にベッドも使っちゃってる。
なんて言おう・・・・・・。
「あ──」
それは、絖覇がドアを開けた音だった。
あたしが起きたことに気づくと、まだベッドの横に置いてあった椅子にドカッと座り込んだ。
「身体はもう大丈夫かよ」
「うん、結構休んだから体調はいいよ」