鈴姫戦記 ~ふたつの悲しい恋物語~
そして、またあのデカイ屋敷へと戻ってきたあたしたち。
あのゴツい門番も、曾爾と曾於を見るなり、
「お帰りなさいませ。
お身体は大丈夫ですか?」
と、頭を深々と垂れたのだ。
やっぱり、身分の差があっていくら子供と大人でも、身分が違うとその人を敬わなければならないんだ。
でも、この門番はたぶん強制的じゃなく、自分から曾爾たちを敬ってる。
この人たちは、凄いんだと。
「大丈夫よ。
私たちは、不老不死だから・・・・・・」
「それでも、心配なんです。
あなたがたは、私達の英雄なんですから。
大切な、方々なんです。
あなたたちはこんな私達に仕事を分け与え、優しくしてくださいました。
だから、大好きな方々なんです・・・・・・!」
「ありがとう」
曾爾と曾於は笑みを浮かべて、屋敷へと入っていく。
あたしたちも、急いでそれに続いた。