鈴姫戦記 ~ふたつの悲しい恋物語~





 そんな気持ちに気づいた途端、カアァと身体が熱くなった。


 ウソ、でも本当の気持ち。


 きっと、ずっとずっと前から絖覇が好きだった。


 この気持ちも、きっと気づいてた。


 気づいていたのは、この戦いが始まってから。


 絖覇の戦う姿を、


 あたしを身体を張って守ってくれた絖覇を、


 弟としてではなく──一人の男の子として、意識してたんだ。



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