鈴姫戦記 ~ふたつの悲しい恋物語~
お母さんがお菓子とかジュースとか持ってきてくれて、絖覇は勝手にソファに座ると、あたしの漫画を読みはじめた。
勝手に来て、勝手に読んで、ずいぶん人ん家でくつげるよね・・・・・・。
そんな絖覇に呆れながら、あたしは棒状のスナックに手を伸ばす。
あ、これあたしの大好きなやつだ。
お母さん、買っといてくれたんだ!
たちまち笑顔になったあたしは、次々そのお菓子に手を伸ばした。
けど・・・・・・。
「んぅ!?」
「いただきー♪」
あたしのくわえていたそのスナックは、反対側から絖覇がかぶりついて、呆気なく奪われてしまった。
あたしのお菓子・・・・・・!
しかも絖覇は遠慮なく、あたしの食べたもの、飲んだものに口をつける。
ほんと、弟みたいだわ。
「というか、絖覇。
何しにきたの?
また宿題教えて? とか?」
あたしが呆れて、ジュースを飲むと、絖覇は笑って言った。