鈴姫戦記 ~ふたつの悲しい恋物語~
「──あ、おはよう」
「おはよう、りん。 早いな」
そこにはお父さんがいて、コーヒーを優雅に飲んでいた。
お父さんこそ、起きるの早いじゃない。
そんなお父さんに笑みを浮かべながら、キッチンへと入って朝ご飯の準備を始めた。
今日は、パンとハムと玉子でいっか。
朝だと時間がないから、簡単なもので済ませるしかない。
ここ最近はいつもそうだ。
それを考えると、あのお母さんの健康的でたくさんの品数の朝ご飯が懐かしくなってきてしまう。
お母さんの存在は必要不可欠なんだね。
あたしは、それだけお母さんに頼り過ぎてたんだ。
お母さんが目覚めたら、ちゃんとあたしもお手伝いしよう。
まだまだ出来ないことがたくさんある。
お母さんに教えてもらいたい。