鈴姫戦記 ~ふたつの悲しい恋物語~





「ゴメンな・・・・・・」



「・・・・・・どうして?」



「急に、こんなことして・・・・・・」



 消えてしまいそうな声で、しゃべる絖覇。


 いつものチャラいときと違って、


 魔物と戦っているときのカッコイイ別人のようなときと違って、


 今の絖覇は、弱々しい弟みたいだ。


 突き放してしまったら、本当に消えてしまいそう。



「・・・・・・いいよ、そりゃびっくりしたけど・・・・・・」



「・・・・・・けど?」



「・・・・・・イヤ、じゃなかったもん・・・・・・」



 自分で言っておいて、カアァと顔が熱くなった。


 わあぁ!


 何自分から爆弾発言してるの!? あたし!


 それって・・・・・・まるで、告白してるようなものじゃない!


 わ━━━━っ! やっちゃった!




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