鈴姫戦記 ~ふたつの悲しい恋物語~
そんなことを繰り返して、気付けば一週間が経過していた。
そして、あたしは・・・・・・。
「今日こそ、行ってもらうからな」
布団から引きずり出され、お父さんとナトの前に正座させられていた。
お父さんたちは、過去へ行かせたがっていた。
「・・・・・・りん。
絖覇に会いたくないのなら、会わなくていい。
ナトと、伯と行ってこい。
もしよければ、キキでも連れていけ」
「え、でもさすがにキキは・・・・・・。
王女様でしょ?」
「バカいえ。
天界はただの国とは違う。
アンゼリカだって、戦う姫だ。
彼女の娘が戦えないワケがないだろう」
呆れたような顔のお父さんは、ため息をついた。
・・・・・・キキが戦う姿なんて、想像出来ないんだけど。
「とにかく、過去へは行ってくれ。
絖覇と会わなくていいから、それだけは・・・・・・!」
「わかったよ、伯とか連れてけばいいんでしょ?
行くから」
あまりのお父さんの必死さに、今度はあたしが呆れてしまった。
そうして、過去へ行くことが決まった。