鈴姫戦記 ~ふたつの悲しい恋物語~







 そして、伯を連れたあたしたちは曾爾たちのいる村へと向かった。



「うわー! すげぇ、ここ祠?」




「そうだよ。



 それより、あんまりはしゃがないの」



 ったく、保育園児じゃないんだから。


 初めて過去へと来た伯は、大はしゃぎで、あっちこっち飛んで回っていた。



「お━━━━い!


 りん姉ちゃん! ナト!」



「久しぶり━━━!」



「お、来た来た」



 しばらくすると、遠くの方で双子の声がした。


 ナトが声を聞いた途端、嬉しそうな顔をする。



「曾爾、曾於!


 久しぶりね」



「「りん姉ちゃん!!」」



──ばふり。


 あたしを見るなり双子は、あたしに突進した。


 そして、双子揃って抱き着く。


 やーん、やっぱり可愛い!!



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