鈴姫戦記 ~ふたつの悲しい恋物語~
大好きだから ─絖覇Side─
な、んだ・・・・・・?
ぼんやりとしていた意識が、だんだんはっきりとしてくる。
俺は、たしか・・・・・・捕らえられて、天界へと連れて来られて・・・・・・。
でも、それもちゃんと覚えていない。
もう、そのころから俺のほとんどは女神の意識に支配されていた。
だから、意識も身体も操られていたんだ。
でも、なぜか今、女神の意識は薄れ、俺としての意識がはっきりとしてくる。
唇に、柔らかくて温かくて甘い何かが当たっている。
これは・・・・・・?