鈴姫戦記 ~ふたつの悲しい恋物語~
「っ待って!」
りんは、いじけていた俺の顔を両方から挟むと・・・・・・。
互いの唇が触れそうになるくらい、顔を近づけた。
シャンプーの香りが、ふんわりと香って、クラリと脳が揺れた。
「あたしも・・・・・・絖覇が好き・・・・・・!」
そういうと、彼女は俺に抱き着いた。
ギュッと胸に顔を埋められる。
その身体を強く抱きしめかえした。
そして、彼女の顔を優しく持ち上げると・・・・・・茶色の瞳と視線がぶつかった。
そして、銀色の月を背景に、二つの影がしばし重なった。