鈴姫戦記 ~ふたつの悲しい恋物語~





「そうじゃ、そのことじゃ」



 あたしの心を読んだのか、神様は頷いた。


 ちょおっ!


 勝手に人の心読まないで!


 けれど、ムギはとても真剣な表情を浮かべていた。


 きっと・・・・・・ずっと抱えてきた謎が今、解き明かされる。


 早く真実が知りたいはず・・・・・・。


 昔、何かあったのか。



「話して、ください」



 ムギは、三つ指をつくと、頭を深々と下げた。


 ムギ・・・・・・。



「あたしも、知りたいです・・・・・・お願いします・・・・・・!」



 あたしも彼女を習うと、頭を下げた。




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