鈴姫戦記 ~ふたつの悲しい恋物語~





 お母さんは、まだ目覚めていない。


 お父さんは、そろそろ起きそうだと、ぶつぶつ呟いていた。



「行ってきまーす!」



 あたしたちは、そろって学校へと駆け出した。


 今日から、新学期が始まるんだ。


 初日から、遅刻しちゃうよー!


 あたしは大慌てで、道の角を曲がった。



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