鈴姫戦記 ~ふたつの悲しい恋物語~







 家へと帰り、あたしたちは、居間へと入った。


 そこで見たのは・・・・・・。



「──お帰りなさい、りん」



「・・・・・・ただいま、






 お母さん」







 お父さんの腕に抱かれた、お母さんがいた。


 
 まだ、本調子じゃないようだけど、お母さんは、優しく微笑む。


 お母さん・・・・・・。



『お帰りなさい』



 お母さんこそ、お帰りなさい。


 涙で、視界がぼやけた。



 
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