鈴姫戦記 ~ふたつの悲しい恋物語~




 その瞳に捕われて、身動きがとれなくなる。


 キレイな瞳・・・・・・。


 絖覇は外した眼鏡をテーブルに置くと、お父さんと話し始めた。



「俺も霊力持ってるんですよ」



 ・・・・・・ちょっと待って。


 ってことは・・・・・・。



「この前、学校で魔物がいたときに魔物倒したのって、絖覇!?」



「・・・・・・ああ、まぁな」



 まじか。


 固まってたのは、怖かったからじゃなくて、様子を伺ってたから?


 で、魔物のこと覚えてるってことは、あたしが絖覇にかけた記憶を消す術は効いてなかったってこと?


 もう、なんなの・・・・・・。



 一人で脱力。


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