鈴姫戦記 ~ふたつの悲しい恋物語~





「──えっ・・・・・・?」




 なにが起こったの・・・・・・?


 しばらくの間、あたしは放心状態だった。


 お母さんは・・・・・・どうなったの?


 お母さんを見るけど、目覚める気配はまったくない。


 ・・・・・・しっぱい、したの?


 伝説の鈴を見ると、彼女は顔が青白くなり、汗が尖った顎から滴り落ちた。



「私の、力が・・・・・・効かない・・・・・・?」




「「「!?」」」



 さっと血の気が引いた。


 ウソ・・・・・・!


 そんな、なんで・・・・・・!



「っ、は」


「っ!」


 伝説の鈴の身体がグラリと揺らいで、それを寸前で絖覇が抱き留めた。


 
「とにかく、休ませろ。


 ・・・・・・何が、起きたんだ」



 お父さんが信じられないとでもいうふうに、目を細めた。


 あたしも、信じられない。


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