鈴姫戦記 ~ふたつの悲しい恋物語~
お父さん・・・・・・?
次に言ったお父さんの言葉は、さらにあたしたちを驚かせた。
「それ、この二人を連れていってくれないか」
「へっ・・・・・・あたしたち!?」
どうしてあたしたちが・・・・・・。
過去に行く!?
伝説の鈴の顔を見ると、一瞬驚いたような顔をして、頷いた。
「それを、頼もうと思っていました」
伝説の鈴も賛成のようだった。
本人の意思の確認はなし!?
もう決定事項!?
「りん、絖覇──お願いです。
私と共に、過去へついて来てください。
そして、この謎を解き明かすのを手伝って」
あたしは・・・・・・。
「あたしには、なにも出来ないですよ」
あたしは強くもないし、特別何かが出来るわけでもないのに・・・・・・。
すると、クスリと彼女は笑った。
「そんなこと、大丈夫。
あなたは、すずかと千の娘。
そして、誰よりも強い意思がある」