鈴姫戦記 ~ふたつの悲しい恋物語~
でも・・・・・・。
そんなことを言われても、恐怖がジワジワと心を支配していく。
あたしに、そんな大役は出来ないよ・・・・・・。
すると、フワリと右手に温かな手のひらが重ねられた。
それは、絖覇のものだった。
マゼンタの瞳と視線がぶつかる。
『大丈夫、俺がいるから』
そう言われた気がして、不思議と心が静まった。
「過去に行くといっても、ずっと向こうに滞在するわけじゃないから、何度かこちらに帰ってくる。
往復するのは身体が慣れるまで大変だと思うけど・・・・・・二人の霊力ならなんとかなりそうね」
そういうと、お父さんと伝説の鈴は何か話を始めてしまったので、絖覇と部屋を退室した。