鈴姫戦記 ~ふたつの悲しい恋物語~
物心がついたころ、両親に教えられた。
あたしには、不思議な力があると。
それは、霊力といって、お父さんも持っている力だ。
お母さんは持っていなくて、そのことをきいたら、お母さんは悲しそうな顔をした。
そして・・・・・・。
「りん・・・・・・」
あたしを優しく抱きしめてくれたんだ。
「りん、いい?
よく聞いて。
あなたはこの力を使いこなさなければならないわ。
お母さんには、教えれないの。
・・・・・・力がないから。
お父さんに、教えてもらって」
その頃のあたしには、わからなかったけど、お母さんの悲しそうな雰囲気に押されて頷くしかなかった。
それから、あたしはお父さんに霊力の使い方を教えてもらうようになった。