切片詩集 限界セグメント
ネクタル
当然の景色のように
愛のない自分を見続けている
感謝はない
君を変えたい
僕の好きなように
それが苦しみだと知っても
それをやめられない
愛のない自分を見続けている
その視点だけが愛に満ちている
生きていることは
愛のない自分の中でもがくこと
僕は溺れそうな愛の中で
培養されているマボロシ
好きなことをやれって
悲しくて泣くときに
苦しくて叫ぶときに
開いた口いっぱいに入ってくる液体で
窒息する
息が出来ない…甘い…桃みたいだ
…死ぬのが怖いんだ
これに満たされたら
息をしなくても生きていけるのにね
君が僕に僕が君に
愛されてると思うなら
それはすがりついた身体が
培養液でずぶ濡れだったからだ
君がびしょ濡れなのと同じだ
それは君のせいじゃない
僕のせいでも
好きなようにやれって
愛されてるんだよ
苦しみと快楽の中で