切片詩集 限界セグメント
不可能性
不可能性の中で
狂えるのなら狂わせて欲しい
それがたとえば死だとか
愛されないとか
血の壁とか遺伝子の溝とか
身代わりでもいいと思えるなら
思ってるよ、もう
不可能性の中で
本当はその中だけで狂うとしたら
人は足の下で踏みにじられたものを
踏みにじるために大切にするんだろう
泣きながらそれを足の下に見つけて
壊れてしまったものを嘆くのだろう
狂うためなら僕はそこに行く
いや、そこに、居る
いつだって