この恋、永遠に。
「あの、ごめんなさい…孝、さん?」
思わず言い直す。疑問系になってしまったのは何故だろう。
すると彼が声に出して笑った。
「あはは。昔みたいに孝くんでいいよ、美緒ちゃん」
楽しそうに目を細めて私を見下ろす孝くんは、手を伸ばして私の頭をぽんぽん、と軽く叩く。
子供扱いされた気がしたが、実際孝くんから見た私は、小さいあの頃のままなのかもしれない。
彼の左手薬指に結婚指輪がはめられているのが目に入った。
「孝くん、結婚したんですね」
「ああ、うん。一年前にね」
にっこり笑う孝くんはやっぱり素敵だ。結婚して幸せそうなのがこちらにも伝わってくる。
私がお父さんの転勤で引っ越してそれきりになったけど、彼が私のことを覚えていてくれたことは、驚くと同時に嬉しい。私は全然分からなかったのに。
「美緒ちゃん、向こうから見てたらじっと動かなかったけど、何?彼氏へのクリスマスプレゼントでも選んでた?」
「えっ!いえ、あの、えっと……」
ずばり言い当てられてしまった私は恥ずかしいくらい動揺してしまった。頬を紅潮させみっともなくうろたえるばかり。そうだとも、違うとも言えず私は赤い顔のまま俯いた。
孝くんはそれを肯定と受け取ったようだ。
「へぇ……あんなに小さかった美緒ちゃんに、彼氏ねぇ…」
どこか含みのある言い方で孝くんが呟く。やっぱり彼の中の私は子供のままなのだろう。
「も、もう、社会人ですよ…」
「うん。知ってる」
少し唇を尖らせて拗ねて見せると、彼は目尻を下げ柔らかく微笑んでいた。
「プレゼント、決まったの?」
「いえ、まだ…」
「悩んでるんだ?」
「はい。えっと、彼…は、何でも持ってる人なので…何をプレゼントしたら一番喜んでくれるのかな、と思って……」
「何でも持ってる、ね…」
孝くんがニヤリと口角を上げた。
「…そうでもないんじゃない?」
「え?」
意味ありげに呟く孝くんは私の背後に目を向けた。そのまま私に視線を戻すことなく、口角を上げたままだ。
どうしたのだろう?私も孝くんに習って振り返ってみる。するとそこには、険しい顔をした柊二さんが立っていた。
思わず言い直す。疑問系になってしまったのは何故だろう。
すると彼が声に出して笑った。
「あはは。昔みたいに孝くんでいいよ、美緒ちゃん」
楽しそうに目を細めて私を見下ろす孝くんは、手を伸ばして私の頭をぽんぽん、と軽く叩く。
子供扱いされた気がしたが、実際孝くんから見た私は、小さいあの頃のままなのかもしれない。
彼の左手薬指に結婚指輪がはめられているのが目に入った。
「孝くん、結婚したんですね」
「ああ、うん。一年前にね」
にっこり笑う孝くんはやっぱり素敵だ。結婚して幸せそうなのがこちらにも伝わってくる。
私がお父さんの転勤で引っ越してそれきりになったけど、彼が私のことを覚えていてくれたことは、驚くと同時に嬉しい。私は全然分からなかったのに。
「美緒ちゃん、向こうから見てたらじっと動かなかったけど、何?彼氏へのクリスマスプレゼントでも選んでた?」
「えっ!いえ、あの、えっと……」
ずばり言い当てられてしまった私は恥ずかしいくらい動揺してしまった。頬を紅潮させみっともなくうろたえるばかり。そうだとも、違うとも言えず私は赤い顔のまま俯いた。
孝くんはそれを肯定と受け取ったようだ。
「へぇ……あんなに小さかった美緒ちゃんに、彼氏ねぇ…」
どこか含みのある言い方で孝くんが呟く。やっぱり彼の中の私は子供のままなのだろう。
「も、もう、社会人ですよ…」
「うん。知ってる」
少し唇を尖らせて拗ねて見せると、彼は目尻を下げ柔らかく微笑んでいた。
「プレゼント、決まったの?」
「いえ、まだ…」
「悩んでるんだ?」
「はい。えっと、彼…は、何でも持ってる人なので…何をプレゼントしたら一番喜んでくれるのかな、と思って……」
「何でも持ってる、ね…」
孝くんがニヤリと口角を上げた。
「…そうでもないんじゃない?」
「え?」
意味ありげに呟く孝くんは私の背後に目を向けた。そのまま私に視線を戻すことなく、口角を上げたままだ。
どうしたのだろう?私も孝くんに習って振り返ってみる。するとそこには、険しい顔をした柊二さんが立っていた。