この恋、永遠に。
 柊二さんは私の束縛に満足そうに微笑んで、そのまま私の髪に差し入れていた手に力を込めるとぐいと引き寄せた。

「美緒……」

 私の名前が甘く囁かれる。すぐに唇を塞がれた。これまで重ねるだけのキスしかしてこなかった柊二さんだったけれど、今日はいつにも増して情熱的だった。
 初めて経験する深いキスに、私はついていくのが精一杯だ。気づけば彼の胸元に置いていた両手は、彼のシャツをギュッと握りしめている。

 何度も繰り返されるキスに私の息は上がりっぱなしだ。
 いつの間にか私の体はベッドに横たえられていて、キスを止めて少し体を離した柊二さんは、私の顔を挟むように両脇に手をつき、私を見下ろしていた。
 初めて感じるこの先の予感に、私の心臓は壊れそうなほど暴れ始める。どうしたらいいのか分からない。体は硬直したまま、目を逸らすことも出来ないでいた。

「そんなに緊張しないで?」

 柊二さんがその魅力的な瞳を和らげて微笑んだ。
 私の頬をその綺麗な長い指でゆっくりとなぞりながら、彼が囁く。

「美緒が嫌ならこの先はしない。だけど、そうじゃないなら、俺はもう我慢しない」

「柊二さん……」

 頬をなぞっていた柊二さんの指先が私の唇に触れた。親指を下唇に滑らせると左右になぞる。私の体がビクリと反応した。恥ずかしくてたまらない。でも……。

 私は決心した。真っ赤になった顔のまま小さく頷く。

「美緒………愛しているよ」

 再び彼の唇が私の唇を優しく塞ぐ。
 私は激しい緊張と、ほんの少しの怖れと、そして甘い期待を抱いたまま、体の力を抜くと彼に身を委ねた。




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