イジワル王子の甘い嘘
◆囚われたプリンセス
【愛斗side】
「王子おはよう!」
今日もバスケ部の朝練を終え、更衣室で制服に着替えた後、教室へ向かうために廊下を歩いていた。
いつも通り“王子”と呼ばれながら廊下を歩く俺は、自分でも注目を浴びすぎだなと思う。
別に俺は自分のことを“王子”だとも思ってないし、本当は“王子”と呼ばれたくもない。
だって俺は、俺だから。
そんな本心を誰にもさらすことなく廊下を歩いていると、ちょうど莉奈のクラスの前を通りかかった。
俺は朝練があるため毎日早く家を出ているが、莉奈はちょうど授業がはじまる少し前に学校に着くように通学している。
さっき時間を確認したときは、授業がはじまる10分前だった。普段なら莉奈もこの時間には教室に着いていて、いつものように読書をしているはず。
なのに。
「あれ?莉奈のやつ、席にいない」
いつも莉奈がいるはずの席に、あいつの姿はなかった。
真面目な莉奈は、這いつくばっても学校に向かうようなヤツなのに。
もしかして、体調を崩して休んでたりとか?
「あれ?王子どうしたの?」
よっぽど不審そうに教室の中に視線を送っていたのか、いつも俺のことを見て騒いでいる女子生徒3人組が話しかけてきた。
莉奈とは違って、明るい髪色にぱっちりメイク、アクセサリーを身に着けネイルをしている3人組は、クラスの中でも派手で浮いていそうだなといつも思っていた。
「王子おはよう!」
今日もバスケ部の朝練を終え、更衣室で制服に着替えた後、教室へ向かうために廊下を歩いていた。
いつも通り“王子”と呼ばれながら廊下を歩く俺は、自分でも注目を浴びすぎだなと思う。
別に俺は自分のことを“王子”だとも思ってないし、本当は“王子”と呼ばれたくもない。
だって俺は、俺だから。
そんな本心を誰にもさらすことなく廊下を歩いていると、ちょうど莉奈のクラスの前を通りかかった。
俺は朝練があるため毎日早く家を出ているが、莉奈はちょうど授業がはじまる少し前に学校に着くように通学している。
さっき時間を確認したときは、授業がはじまる10分前だった。普段なら莉奈もこの時間には教室に着いていて、いつものように読書をしているはず。
なのに。
「あれ?莉奈のやつ、席にいない」
いつも莉奈がいるはずの席に、あいつの姿はなかった。
真面目な莉奈は、這いつくばっても学校に向かうようなヤツなのに。
もしかして、体調を崩して休んでたりとか?
「あれ?王子どうしたの?」
よっぽど不審そうに教室の中に視線を送っていたのか、いつも俺のことを見て騒いでいる女子生徒3人組が話しかけてきた。
莉奈とは違って、明るい髪色にぱっちりメイク、アクセサリーを身に着けネイルをしている3人組は、クラスの中でも派手で浮いていそうだなといつも思っていた。