俺様社長と秘密の契約
1.首筋にキスマーク
清水理子28歳。入社当初から、秘書課に配属され、

2年間副社長の秘書をこなし、次の年から3年間。

社長秘書として、忙しい毎日をこなしてきた。

『秘書は見た目も大事』

その言葉にならって、常に流行の色を取り入れ、それでいて

化粧は控えめに、大学時代メガネだったのをコンタクトに代え、

身だしなみはバッチリにしていた。


もちろん、仕事だって、真面目にこなし、

失敗などした事はない。


これ以上ないってくらい完璧な毎日を過ごしてきたつもりだった。


・・・でも、誰にも言えない悩みが一つだけある。

28にもなると言うのに、男と付き合った事がただの一度もない。


…告白されたこともある。でも、恋に前向きになれなくて。

…告白だってしたことはある。でも、そう言う時に限って断られる。


男運がないのか、ただ自分に問題があるのか。

定かではないけれど。


…今夜も、1人で、静かなバーでカクテルを飲んでいた。

夜景が凄く綺麗で、いつもより数段お酒がおいしく感じた。

・・・そのせいか、いつもより、お酒を飲み過ぎた。




…それがいけなかった。
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