俺様社長と秘密の契約
「あの時の事を覚えてるのか?」
少し震えた声で龍介が言った。
「…何も、覚えてないわ」
「…何も?」
「あの時の事は、ほとんど記憶がない…ただ怖かった…」
「…誰が、理子を助けたのかも、覚えてないか?」
「我に返った時、私の横にいたのは、龍介さんでしょう?」
「…」
私の言葉に、ただ黙って龍介は頷いた。
「…私は、貴方を許さないから」
「…理子」
それ以上言葉が出なかった。
…辛い思い出。
心の奥に、しまい込んだ辛い記憶。
龍介がそばにいる以上、この記憶は、ずっと消えない。
車は静かに、ホテルに入っていった。
…もう、逃げられない。
私は、手を握りしめた。
少し震えた声で龍介が言った。
「…何も、覚えてないわ」
「…何も?」
「あの時の事は、ほとんど記憶がない…ただ怖かった…」
「…誰が、理子を助けたのかも、覚えてないか?」
「我に返った時、私の横にいたのは、龍介さんでしょう?」
「…」
私の言葉に、ただ黙って龍介は頷いた。
「…私は、貴方を許さないから」
「…理子」
それ以上言葉が出なかった。
…辛い思い出。
心の奥に、しまい込んだ辛い記憶。
龍介がそばにいる以上、この記憶は、ずっと消えない。
車は静かに、ホテルに入っていった。
…もう、逃げられない。
私は、手を握りしめた。