俺様社長と秘密の契約
「…理子、あの時、お前は、アイツらに、何もされなかったんだよ」
「…本、とに?」
私の言葉に龍吾が頷いた。
「朦朧としてたから、理子は、覚えていない…そして、悪夢を心の奥に閉じ込めた。だから、何も覚えていないはずだ」
そう言った龍吾は、私の肩をギュッと掴んだ。
「龍介・・・あの事件で理子を脅したんだろうが、無意味だったな。
・・・そして、お前、覚えてるか?神宮寺会長が残した遺言の事を」
龍吾の言葉に、龍介は下唇をかんだ。
「遺言のことを聞こうと、何度も弁護士に掛け合ったが、神宮寺社長が、裏で手を回してたんだろうな。なかなか連絡が取れなかった。…遺言は有効なんだよ。書き換える事などできやしない。
そんなずさんな考えで、理子を自分のモノにしようなんて無理なんだよ、龍介」
「・・・兄貴に何が分かる?何もかもすべて手に入れてる兄貴に、オレの苦しみが分かってたまるか。
…理子だけだったんだ。…オレの夢。…オレの傍で、理子が優しく微笑んでいてくれることが」
「あぁ、わからないな」
真顔で言った龍吾。
「そんな卑屈な考えしかできないお前の事なんてわかりたくもない」
「ッ?!」
「龍介、目を覚ませ。…お前に、御堂のすべてを任せたいと思ってる。海外でずっと頑張っていたんじゃなかったのか?向こうの会社の人と話しをしたんだ。言ってたぞ、龍介は、下で働いて終わる人間じゃないって。
上に立って、皆を引っ張っていく器も技量も持ってるって」
「・・・そんなはず」
「お前は負けず嫌いだから、いい言葉なんてかけられなかったって。苛めれば苛めるほど、お前は上に這い上がったって・・・辛い思いをさせたから、今すぐ謝りたいって」
龍吾の言葉に、龍介は口に手を当てた。
「…本、とに?」
私の言葉に龍吾が頷いた。
「朦朧としてたから、理子は、覚えていない…そして、悪夢を心の奥に閉じ込めた。だから、何も覚えていないはずだ」
そう言った龍吾は、私の肩をギュッと掴んだ。
「龍介・・・あの事件で理子を脅したんだろうが、無意味だったな。
・・・そして、お前、覚えてるか?神宮寺会長が残した遺言の事を」
龍吾の言葉に、龍介は下唇をかんだ。
「遺言のことを聞こうと、何度も弁護士に掛け合ったが、神宮寺社長が、裏で手を回してたんだろうな。なかなか連絡が取れなかった。…遺言は有効なんだよ。書き換える事などできやしない。
そんなずさんな考えで、理子を自分のモノにしようなんて無理なんだよ、龍介」
「・・・兄貴に何が分かる?何もかもすべて手に入れてる兄貴に、オレの苦しみが分かってたまるか。
…理子だけだったんだ。…オレの夢。…オレの傍で、理子が優しく微笑んでいてくれることが」
「あぁ、わからないな」
真顔で言った龍吾。
「そんな卑屈な考えしかできないお前の事なんてわかりたくもない」
「ッ?!」
「龍介、目を覚ませ。…お前に、御堂のすべてを任せたいと思ってる。海外でずっと頑張っていたんじゃなかったのか?向こうの会社の人と話しをしたんだ。言ってたぞ、龍介は、下で働いて終わる人間じゃないって。
上に立って、皆を引っ張っていく器も技量も持ってるって」
「・・・そんなはず」
「お前は負けず嫌いだから、いい言葉なんてかけられなかったって。苛めれば苛めるほど、お前は上に這い上がったって・・・辛い思いをさせたから、今すぐ謝りたいって」
龍吾の言葉に、龍介は口に手を当てた。