俺様社長と秘密の契約
「…それでは、遺言書を開けさせて頂きます」

•神宮寺善一郎の遺産、半分は、弟、神宮寺辰彦

•残り半分は、孫である清水理子


•神宮寺グループ全社は、孫清水理子に一任する

…神宮寺グループ全社を、私に⁈
勿論私も驚いたが、更に驚いた人物がいた。

「ふざけるな!こんな小娘に会社が動かせるわけがない!」

そう言って、怒りを露わにしたのは、神宮寺辰彦…無理もない。理子は今まで、ただの会社員として働いていた。

会社経営のノウハウなど、わかるはずもない。

「落ち着いてください、神宮寺社長。まだ続きがあります」

弁護士の須藤が神宮寺社長を鎮めた。
神宮寺社長はフンと鼻を鳴らし、どかっと席に着いた。

「…尚、これには条件がある。
清水理子が、御堂龍吾と結婚し、2人で経営する事…となっております。

これが会長の遺言書全てです。
このすべてが、無事に実行されるよう、私、須藤が後見人になっております。

こちらの文書に異議がある者は、全てを放棄するとみなしますので、悪しからず」
< 80 / 155 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop