コエ。
名前を教えてくれぬか?
「いいよ。」と、素直に答えた。
まだ、何も知らない純粋な少女だった。
お前の中に入り守ってみせよう。絶対だ。
「本当?」
ああ。だから、名前を教えてくれ。
「西谷雪。」
綺麗な名前だ。と言うとキラキラした笑顔でありがとうと答えるのであった。
目を10秒数えるまで、閉じて。
そう、ゆっくり息をして。
少し、苦しいかも知れない。
お前はまだ小さいからな。入るぞ、セツ。
凄い暴風が私の横を吹いたあと、私は目をあけた。誰かが私の腕を強く握っていたのだろうか。それとも、
私を支えてくれていたのだろうか。腕に
手の跡が残っていた...。