ゲーム〜2ndStage〜
代夏の歯切れの悪い言葉に疑問を持ちながら、リビングのドアを開けると

その理由が分かった。

「あっ、お帰り愚兄その2」
「おかえり〜愚弟その2」

その声を聞いただけで脱力した。

代夏の実の兄弟、義理の兄春季さんと弟秋良が寛いでいた。

二人の間にはオレと代夏の二人目の子供、吉響(ききょう)2才が不安気に見ている。

「ただいま…。また来てたんですか」

「またとは失礼な。オレは仕事で貰ったお菓子を持ってきただけだぞ」

「オレは姉ちゃんに勉強を教えてもらいに〜」

何かと理由をつけてわが家を訪れる二人、

家族団欒出来る日を狙ってるとしか思えない。

「吉響、お父さんにお帰りなさいは」

代夏が二人の間にいる息子を抱き上げてオレに渡すと、吉響の顔がくしゃりと歪み、ヤバイと思ったときには大音声で泣き出した。

「吉響、お父さんでしょう」

「きょうちゃんお父さん嫌いなの?」

「そうだってよ。吉響は早く家に帰って来ない親父は嫌いだって」

春季さんがオレから吉響を取り上げた。
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