ゲーム〜2ndStage〜
なんて可愛いんだ初言音。

「分かったから、早くお風呂入ってきなさい」

代夏がタオルと着替えを寄越してくれた。

「ねぇ、明日も来て良い?お姉ちゃん」

この愚弟は明日、オレが原稿出したら休みになるって知ってての狼藉か!

「ばかたれ。お前、入り浸り過ぎ。お前の家じゃねぇだろ」

春季さんが秋良の頭を強かに叩いた。

「えーでもこの家の頭金は兄貴が払ったんだろ」

「お前が払ったみたいにいうな。帰るぞ」

「まだ帰りたくない」

「黙れ、その末っ子次男根性をそろそろ叩き直してやる。お前がいると代夏が家族団欒できないだろうが」

春季さんは秋良を引きずって玄関に向かう。

「代夏、爽透悪いな、遅くまで」

オレもさすがに見送りぐらいしないとまずいだろう。

秋良はまだばたばたと暴れている。
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