【続】冷たい彼は旦那さま


その指先が私の頬を撫でる様に動く。


少しだけ、擽ったい。


「っぅ、は……」


そっと唇が離れた途端、ぎゅっと力強く抱き締められる。


今日の翼は、何だか変だ。


積極的でどうしたらいいのか、分からない。


「ごめん。余裕ない」


そう言って優しく髪を撫でる翼に、胸の奥がきゅーっと締め付けられる。


< 97 / 135 >

この作品をシェア

pagetop