きみは、わたしの名前を呼んではくれない。


……こんなことがあっていいのか、わたしはこんなにも軽いやつだったのか、馬鹿なのかわたしは、大馬鹿か!!


と頭を抱えたけれど、目の前の彼を見れば元のキラキラが5割増しくらいになっていて、まるで天国にでも連れてこられたかのような幻を見たので、

もうこれは後戻りできないなと思った。





それからは、はまっていく一方だった。



彼は案外話しやすいことに気がついた。


それから、よくクールだと言われている彼だけれど、全然そんなことはなかったというのも新事実。


すごくマイペースで、天然で、ちょっぴり毒舌。



どこか大人びた艶やかな雰囲気をもつ彼がふいに無邪気に笑うたび、

彼の意外な一面を見つけるたび、


心臓がドキドキして破裂しちゃいそうだった。

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