きみは、わたしの名前を呼んではくれない。


そんな心臓に耐えられなくなったわたしは、彼と初めて話をしてか約5カ月後、ついに勇気を振り絞った。



「好きです……っ」



ほぼ勢いで言ってしまったので、実は、なにを言ったのかということはあまりしっかりと覚えていない。


だけど、好きです、とその4文字を伝えれたことだけははっきりと覚えている。



「ありがとう、嬉しい」



そうふわりと微笑んだ彼。



「え、」



ま、まさかのオッケーしてもらっちゃった……⁉


なんて、予想外すぎる返事をいただいてしまったわたしは、それはそれは家族にドン引きされるくらい舞い上がっていて。



だけどそんなの気にせず、わたしはその日、始終にやけていたと思う。

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