能力家兄妹!
( どうして…なんで… 街どころか、美帰さえ…守れない…
どうして…私のセルフバティーは…こんなに役立たずなの… どうして…まともに戦えないの… )
姫奈は自分のセルフバティーをぎゅっと握った。
ギリッ…ギリっと力が入っていく。
姫奈は周りを見渡した。
街は火の海だ。
数人…その中に玲斗も混ざって、ロボットドラゴンと戦っているもの。
愛しい妹の痛々しい姿に、それを必死に治そうとする弟の姿。
「何で……なんで……」
怒りとともに姫奈はすべての力をセルフバティーに込めた。
すうっとセルフバティーから水色の魔法陣がどんどん大きくなって広がっていく。