できちゃった結婚です!
今日のところはとりあえず病院に泊まって明日帰る事にした。
ベッドで横になるわたしの傍に新が手を繋いでいてくれる。
「そういえば、あの子は?」
「あの子?」
わたしの質問に一瞬考えてからあぁユリの事かと呟く。
そうか、ユリっていうんだ、あの子。
「謝ってた。杏に無理をさせてしまったと」
手を握りながらそう言ってくれる新にわたしは微妙な顔をしてしまう。
どうしてだろう?ユリって呼ぶ新の声に、表情がわたしの知らなかった
新のような気がして、すごくもやもやする。
「杏?」
「ん?」
「今何を考えてた?」
「へ?」
大したことない、そう答えたかったけれど。多分正直に言わないといけないような気がして
仕方なく想っている事を口にすると新がにやにやしながらわたしを見る。
「何よ」
「杏、お前ユリに俺を渡さないって言ったんだって?」
「は!?な、何を急に」
「聞いた。あいつから全部」
「もう!」
「杏」