できちゃった結婚です!


翌日の朝早く。わたしが起きる時間には新は既にスーツに着替えていた。
わたしが寝た後に帰ってきたのに。



「え?もう出かけるの?」


「ああ、悪い」


「ごめん、すぐに朝ごはんの支度するから」

「いやいい。食べてる時間もないし。
今日からしばらく朝も早く出るし、帰る時間も遅くなるから」


ちゃんと先に寝てろよ
そう言ってわたしの頭をぽんっと優しくなでてくれる。


そうだ、女の子だった事をいわないと。


「新、あのね。昨日病院で」

「悪い、出かける」

「あ、うん、そっか。そうだよね」

「また落ち着いたらちゃんと話聞くから」

「うん、いってらっしゃい」




新はいつも優しい。それは結婚してからも変わらずで。
別に不安に思うことは何もなかった。

今だって、私と赤ちゃんの事を考えてくれてるからこそ
仕事を頑張ってくれてるんだと思う。


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