できちゃった結婚です!


少しだけお化粧を濃くして。
あとは新が帰ってくるのを待つだけ。

早く帰ってこないかなぁ、新



「...ん、杏!!」


大きな声で名前を呼ばれて視界を開く。目の前には会いたかった新がいて。
だけどどこか心配そうな顔をしている。

「あ、新?」


そこで私の意識はしっかりと戻った。

...しまった!私、寝てたっ!?

時計を見ると12時を過ぎている。こんな遅くまで仕事していたんだ。


「新、おかえりなさい」


「ああ、ただいま」


私の声を聞くことなく、新は寝室に向かった。


どうしよう、ちゃんとこうして話すのは久しぶりで
急に緊張してきた。


「あの、新」

「先に寝てろって言っただろ?風邪ひくぞ」


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