できちゃった結婚です!
予想していなかった未来
「ね、ね新」
「何だ、杏」
病室の端にいた新が近づいてわたしの手を握ってくれた。
もう何度こうして握ってくれたか分からない。
でもこの手にいつからかすごく安心出来るようになった。
「わ、たしになにかあったら、後のことは」
「はいはい、陣痛ですからね!頑張りましょうね!」
看護師さんが笑顔でわたしの腰をさすってくれた。
当たり前だけど。
知らなかった。
陣痛がこんな痛いものなんだって。
家族大掛かりで1人の赤ちゃんの誕生を心待ちにしているんだって。