できちゃった結婚です!
何分くらい寝てたんだろう?
肩を揺さぶられて、瞼を開くとすぐ近くにある新の顔に驚いた。
「うわっ!」
やだ、しかもわたしったら新の肩に寄りかかってしまって..
「悪い電話出てくる」
「あぁ、うん分かった」
立ち上がってデッキの方に向かう新。
仕事忙しいのに、わざわざ今日を選んでくれた。
昔からそうだったよね。新は。
わたしがどうしても出来ない技があって、
それが理由でクラブのみんなに迷惑をかけてしまったことがあったんだ。
わたしだけ出来ないと団体競技に出られない。
責められて、怒られて。
でもどう頑張っても出来なくて。
みんなが帰った後も一人で練習してて。
そんな時に手伝ってくれたのが、一番に体育館を出て帰ったはずの新だった。
「絶対に出来るから」
クールなくせにちゃんとわたしについていてくれた。
最後までわたしの事を諦めないで信じてくれたんだ。
それからすぐにわたしは団体競技に出られる事が出来た。