さよなら、私の恋心
ある日、君がすごく落ち込んでた。
こんな時に、弱ってるところでつけ入るなんて卑怯かもしれない。
でも、思わず言ってしまったんだ。
「私はずっとあんたのことが、好きだったの。」
自分でも思わず言ってしまったことに驚いたけど、君はそれ以上に目を見開いて驚いてた。
「....その...ごめん。」
君が小さく言った言葉が私の胸に刺さる。
私は、いつもの様に笑った。
「バーカ、冗談だっての。」
ケラケラ笑う私に君は怪訝そうにする。
「ほら、立って!
一回フラれたくらいで何凹んでんの!
何回でも、追いかけて来てくれる人に女は惚れるもんだよ!
行ってきな!」
君はふっと笑って私の額にデコぴんをした。
「痛っ!?なにすんの!?」
「馬鹿っていうほうが馬鹿なんだよ。
....でも、ありがとな。
ちょっと、ひとっ走りしてくる。」
「おぅ!いってらっしゃい!」
私が泣き出したら君は行かないでくれるんだろうか。
きっと、いてくれる。
でも、それは君が優しいからだよね。