この恋、成就率30%


「わ、ちょ、ごめん!

おれ、なんかひどいこと言った?」




慌てる竜に、

ううん、と、否定の意を込めて首をふる




だめだ、涙は止まってくれたけど、

まだ目の奥が熱い




「とりあえず、どっか入るか

そしたら落ち着くだろ?」



不意にわたしの腕をつかんで、

でも、全然乱暴な感じではなく、

優しくエスコートしてくれるように歩を進めた竜に、


また涙が出そうになった




まだ、まばらにでも学校の生徒はいるし、

これ以上変にからかわれたら竜の迷惑になると思って、

泣くのは必死にがまんした



一度、悲しい気持ちになってからの竜の言葉だったから

余計嬉しくて、



余計、また好きになった


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