鬼部長と偽装恋愛はじめました
「なるほどねー。で、悩んでたんだ?」
昼休み、空き会議室で真由に相談する。
結局、報告書の不備探しを手伝ってもらい、本当に自分が情けない。
「うん……。笑えるでしょ? まだ起きてもない問題に振り回されて」
「まあ、分からなくもないけど。ただ、なんで部長に相談しないの? 私より先に、部長に相談でしょ?」
「え?」
真由の指摘はもっともで、返す言葉がない。
「香奈美がひとりで悩んでても、部長は気づいてくれないよ? しかも、ふたりの将来のことなのに」
「う、うん……。そうだね。真由って、いつも真剣になってくれる。佐原さんと会った日も、祐平に言ってくれたんだね?」
と言うと、真由は気まずそうに微笑んだ。
「でしゃばった真似してごめんね。佐原さんって人、香奈美に未練があったっぽいし、一応釘をさしたっていうか……。部長に知らせとこうかなって」
「ううん、言ってくれて良かった。きっとまた、こうやってひとりでカラ回りしてただろうから」
昼休み、空き会議室で真由に相談する。
結局、報告書の不備探しを手伝ってもらい、本当に自分が情けない。
「うん……。笑えるでしょ? まだ起きてもない問題に振り回されて」
「まあ、分からなくもないけど。ただ、なんで部長に相談しないの? 私より先に、部長に相談でしょ?」
「え?」
真由の指摘はもっともで、返す言葉がない。
「香奈美がひとりで悩んでても、部長は気づいてくれないよ? しかも、ふたりの将来のことなのに」
「う、うん……。そうだね。真由って、いつも真剣になってくれる。佐原さんと会った日も、祐平に言ってくれたんだね?」
と言うと、真由は気まずそうに微笑んだ。
「でしゃばった真似してごめんね。佐原さんって人、香奈美に未練があったっぽいし、一応釘をさしたっていうか……。部長に知らせとこうかなって」
「ううん、言ってくれて良かった。きっとまた、こうやってひとりでカラ回りしてただろうから」