鬼部長と偽装恋愛はじめました
祐平との約束どおり、結婚式はプロポーズから半年後の私の誕生日に行われた。
チャペルで祐平と愛を誓うと、胸に込みあげてくるものがある。
「あんなに、苦手な上司だったのに」
新婚初夜、入籍も済ませ、私は正真正銘の祐平の奥さんになった。
ホテルに着き、やっと落ち着ける時間になり、私たちはベッドに腰を下ろす。
「披露宴のスピーチでも言われてたな。そこまで、オレは嫌われてるとは思わなかった」
クックと笑う祐平に、私は照れ笑いをする。
「ねえ、祐平。私ね、もう迷わないことにする」
「え? 」
祐平は、私がなにを言おうとしているのか分からないらしく、キョトンとしている。
「この一年、ずっと考えてたの。ほら、もし祐平が海外勤務になったらっていう……」
「ああ、そういえば、そんな話をしたよな」
祐平は思い出したように、頷いた。
「私、やっぱり祐平がかけがえのない人だから。仕事を辞めてでも一緒についていく」
「香奈美……」
チャペルで祐平と愛を誓うと、胸に込みあげてくるものがある。
「あんなに、苦手な上司だったのに」
新婚初夜、入籍も済ませ、私は正真正銘の祐平の奥さんになった。
ホテルに着き、やっと落ち着ける時間になり、私たちはベッドに腰を下ろす。
「披露宴のスピーチでも言われてたな。そこまで、オレは嫌われてるとは思わなかった」
クックと笑う祐平に、私は照れ笑いをする。
「ねえ、祐平。私ね、もう迷わないことにする」
「え? 」
祐平は、私がなにを言おうとしているのか分からないらしく、キョトンとしている。
「この一年、ずっと考えてたの。ほら、もし祐平が海外勤務になったらっていう……」
「ああ、そういえば、そんな話をしたよな」
祐平は思い出したように、頷いた。
「私、やっぱり祐平がかけがえのない人だから。仕事を辞めてでも一緒についていく」
「香奈美……」