鬼部長と偽装恋愛はじめました
レストランは、一八〇度ガラス張りで、市街地が見渡せる開放感溢れる造りになっている。
そこの個室を予約していて、案内された私たちは、ようやく席に着くことができた。
ガラスの長方形のテーブルに、私と部長が並んで座り、向かいに母たちが座る。
母はどうしても部長の前がいいと言って、私が佐原さんの正面に座った。
佐原さんも部長に負けないくらいのイケメンだけど、どこか冷たそうな雰囲気がある。
苦手だな……。
「それにしても、祐平が香奈美さんの恋人だとは驚きだな。去年、ニューヨークから帰ってきたばかりだろ?」
佐原さんはどこか探りを入れるように聞いてきて、私は気が抜けない。
「ああ。三年ぶりの帰国かな。今は、本社の営業部門で部長をやってるんだよ」
「まあ! まさか、香奈美と同じ会社なんですか?」
と、口を挟んできたのは母で、興味津々の目で見ている。
そんな母に、部長は愛想のいい笑顔を向けた。
「はい。僕は香奈美さんの上司になります。彼女、とても仕事熱心ですよ」
そこの個室を予約していて、案内された私たちは、ようやく席に着くことができた。
ガラスの長方形のテーブルに、私と部長が並んで座り、向かいに母たちが座る。
母はどうしても部長の前がいいと言って、私が佐原さんの正面に座った。
佐原さんも部長に負けないくらいのイケメンだけど、どこか冷たそうな雰囲気がある。
苦手だな……。
「それにしても、祐平が香奈美さんの恋人だとは驚きだな。去年、ニューヨークから帰ってきたばかりだろ?」
佐原さんはどこか探りを入れるように聞いてきて、私は気が抜けない。
「ああ。三年ぶりの帰国かな。今は、本社の営業部門で部長をやってるんだよ」
「まあ! まさか、香奈美と同じ会社なんですか?」
と、口を挟んできたのは母で、興味津々の目で見ている。
そんな母に、部長は愛想のいい笑顔を向けた。
「はい。僕は香奈美さんの上司になります。彼女、とても仕事熱心ですよ」